グリース GREASE
スタッフ
製作…ロバート・スティグウッド
製作…アラン・カー
監督…ランダル・クレイザー
脚本…プロント・ウッダード
脚本脚色…アラン・カー
振付…パトリシア・バーチ
撮影…ビル・バトラー
衣裳…アルバート・ウォルスキー
“グリース”のテーマ作詞作曲…パリー・ギブ
キャスト
ダニー・ズーコ…ジョン・トラボルタ
サンディ・オルソン…オリビア・ニュートン=ジョン
リッツオ…ストッカード・チャニング
ケニッキー…ジェフ・コナウェイ
フレンチー…ディディ・コン
●スペシャル・ゲスト・スター
マギー校長…イブ・アーデン
ティーン・エンジェル…フランキー・アバロン
ピンス・フォンティーン…エド・バーンズ
カルフーン・コーチ…シド・シーザー
ザ・ギャンプラーズ…シャ・ナ・ナ
★かいせつ★
「サタデー・ナイト・フィーバー」で燃えて踊ったジョン・トラボルタ。
その一作で‘78夏の話題を独占し、スーパースターの地位をも獲得した彼の待望の第2弾、それがこの「グリース」です。しかも共演がポップスのクイーン、そしてヤングのアイドル、オリビア・ニュートン=ジョンとくれば、これはもう観る前から胸ワクワクです。
現在もっともフレッシュなこの2人のスーパースターが初共演、共に歌い踊り青春を謳歌する楽しさと若さのほとばしるミュージカル超大作です。
オリジナルのミュージカル「グリース」はブロードウェイで連続2200回の公演記録を樹立。アメリカばかりか‘77年の日本上演など世界各地で上演されている。今回。これ以上は望めない顔ぶれで映画化されて‘78年6月16日全米一斉公開、最初の3日間でなんと1千万ドル近くという途方もない大ヒットを記録した。
1950年代、黒い革ジャンパーにスリムなブルージーン、そして髪は“グリース”で固めたリージェント、これがご存じロックンロール“グリース”ファッション。ロックンロールとカスタム・カーとステディ獲得に明け暮れるアメリカの高校生の青春にスポットを浴びせ躍動する若者達はそれよりもポップ・アート的。
映画化に当ってはオリジナル・ステージの歌と曲を大幅に整理して現代のセンスにマッチする新曲を多数つけ加えました。これもこの作品を今日のヤングに身近に感じさせる結果となりました。
製作は「サタデー・ナイト・フィーバー」「ジーザス・クライスト・スーパースター」等新時代のミュージカルを意欲的に手がけているロバート・スティグウッド。監督はこの作品がデビューの若冠30歳ランダル・クレイザー、TV出身でトラボルタ主演で先日日本でもTV放映された「プラスチックの中の青春」を手がけている。
フレッシュ・コンビを取りまくキャストは「青春の暴走」のストッカード・チャニングの他、いずれも20歳前後の元気はつらつとした俳優とダンサー達。またゲスト出演として50年代のアイドル歌手フランキー・アバロンが全く変わらぬ若さで「サンセット77」のクーキー役でおなじみだったエド・バーンズ、ロックンロール・グループ「シャ・ナ・ナ」など。とに角踊れる事が絶対条件というキャストだけにダンス・ナンバーの迫力は圧巻。さあっ!全編にちりばめられた数々のヒット・ソングと共に若い魅力にあふれたミュージカルを満喫してください。(パラマウント映画/CIC配給/ロバート・スティグウッド=アラン・カー・プロ作品/パナビジョン/メトロカラー/‘78年度作品/上映時間1時間50分/7巻/3035m
★ジョン・トラボルタの横顔★★★★★
「サタデー・ナイト・フィーバー」はイコール「トラボルタ・フィーバー」ともいえるほど、今や世界のヤングは彼のセクシーな魅力に浮かされている。
1954年、ニュージャージー州、イングルウッド生まれ。16歳で故郷を離れてニューヨークへ。芝居やダンスのレッスンをしながら、オフ・ブロードウェイの舞台に立ち、「グリース」で念願のブロードウェイの檜舞台を踏んだ。
やがてTV製作者ジミー・コマックに認められて「おかえり、コッター」というシリーズ物にレギュラー役を貰い、セクシーな魅力でたちまち女性視聴者のアイドルとなる。だがTV映画「プラスチックの中の青春」では特殊な病いに苦しむナイーブな青年をきめ細かく演じて、俳優として並々ならぬ素質を持つことを証明した。
映画デビューは「魔鬼雨」(76)。続く「キャリー」(76)では準主役、そして「サタデー・ナイト・フィーバー」(77)では看板スターに躍進。ブランド、ディーン、ニューマンに続くスーパースターの誕生となった。
私生活では少年時代からのヒコーキ野郎。特に一昨年、恋人だった女優のダイアナ・ハイランドを白血病で失ってからは、大空への夢を追うことに情熱を注ぎこんでいる。
現在はハリウッドのアパートで、気楽な一人住いを楽しんでいる。
★オリビア・ニュートン=ジョンの横顔★★★★★
レコード界のスーパースターで万人に愛されているアイドル。映画界からの誘いはもちろん今まで何回もあったが、「これは」と思う作品に出会うまでじっくり時を待ち、今回、あらゆる点で条件の揃った「グリース」で堂々とスクリーンにデビューした。その賢明な判断は非凡である。
英国のケンブリッジで生まれ、幼少の時に家族と共もオーストラリアのメルボルンへ。何よりも歌うことが好きだったオリビアは、16歳で出場したタレント・コンテストに入賞して、新進歌手として英国へ戻る。
ロンドンでレコーディング・アーチストとして活躍を始めたオリビアは、‘73年“レット・ミー・ビー・ゼア”でグラミー賞を、続く‘74年には大ヒットした“愛の告白”でグラミー賞を2個も獲得し、不動の名声を確立した。以来、各国の有名レコード賞を総なめにし、発売されるアルバムは片っぱしからゴールド・アルバム、更にはプラチナ・アルバムになるという、驚異的な売れ行きを示している。
彼女の動物好きは有名で、イルカの問題で日本への演奏旅行をキャンセルした事件は、まだ記憶に新しい。だがこの問題も解決して、日本のファンはこの映画に先がけて、オリビアの美しい笑顔と歌声に直接触れることができた。
ヒット・ナンバーの数々!
★サントラ盤ポリドールレコード
●グリース GREASE(フランキー・ヴァリ)
●想い出のサマー・ナイツ SUMMER NIGHTS(オリビア・ニュートン=ジョン/ジョン・トラボルタ&キャスト)
●愛すれど悲し HOPELESSLY DEVOTED TO YOU(オリビア・ニュートン=ジョン)
●愛のデュエット YOU’RE THE ONE THAT I WANT(オリビア・ニュートン=ジョン/ジョン・トラボルタ)
●いとしのサンディ SANDY(ジョン・トラボルタ)
●ロックン・ロール・イズ・ヒァ・トゥ・スティ ROCKn’ROLL IS HERE TO STAY(シャ・ナ・ナ)
●ハウンド・ドッグ HOUND DOG(シャ・ナ・ナ)
●グリーズド・ライトニン GREASED LIGHTNIN’(ジョン・トラボルタ&ジェフ・コナウェイ)
●ブルー・ムーン BLUE MOON(シャ・ナ・ナ)
●ロックン・ロール・パーティの女王 ROCKn’ROLL PARTY QUEEN(ルイス・セント・ルイス)
●私はサンドラ・ディー LOOK AT ME I'M SANDRA DEE(オリビア・ニュートン=ジョン)
●慕情 LOVE IS A MANY SPLENDORED THING(インストゥルメンタル)